新聞没落

野上尚繁

2007年09月26日 12:16


週刊タイヤモンドの表紙に新聞没落と特集のタイトルがあった。けっこう私には衝撃的な特集なので先週買って読んでいました。人口減、活字離れ、インターネットの影響など新聞がとりまく環境そして
新聞経営をささえるしくみの問題と限界についてかかれたものでした。客観的に見て新聞業界をうまく取材したもので、さすが、週刊ダイヤモンドだなぁと感心しました。
新聞はマスメディアとするより中高年の媒体になりつつあるのは最近特に実感していたのですが、広告メディアとして見たときはもっと偏った目線をもったほうが広告としては活用の幅が広がるように思いました。

ただ、新聞は広告のメディアとしてみた場合はテレビ、ラジオと同様にマス媒体ではあるのですが、一癖もふた癖もある新聞記者たちがつくるメディアだけあって、なんだか世間に物申す役割のようなところがあったので、別格の存在でした。私が20代のころの上司に新聞社編集局の役職だった方がおられた。(私が就職していた情報雑誌の会社の部長だった人のことですが)この方から人としての精神論、あり方についてかなり鍛えていただいた。世間に物申す役割の新聞社のイメージとこの上司の存在がダブってくる。新しい社会のしくみの中で新聞のような役割はだれが今後はたしてくれるのだろうか?と思うと新聞の衰退は心配でもあります。

でも、あれほど多くの情報、コンテンツを持ちながらネットメディアでの事業展開で大きな功績がだせないのは、世間に物申す役割にプライドがありすぎて柔軟な対応ができなったのだろうと推測しています。今後新聞メディアの衰退は広告市場にも変化と影響がでてくるでしょうし、ほかには
折込み広告(チラシ)のありかたも新しいサービスに変化してくる可能性があるので、状況を見極めていく必要がありそうです。